【はじめに】
「なぜ迷うのか?」に関しては、読図技術が必要なエリアと、必要でないエリアで答えが違います。 当然、読図技術が必要なエリアでは、まずは読図技術力の差が大きく影響をします。
反対に読図技術を必要としないエリア(道標がしっかりしている明瞭な登山道など)では、勘違い・体力低下、体調不良などによる影響が大きいでしょう。
ここでは、体力低下や体調不良等の読図技術とは関係しない場合に関しては、対象外とします。 またここで挙げる例は、管理人が今までに経験してきたことを中心にして、その他にもネットサーフィンで得られた情報も参考にして書いています。
【読図能力=共通】
どのレベルでも起こる共通の原因は、例えば以下のような迷いの原因が考えられます。
- @勘違い。
勘違いは、迷いの中では一番多い原因ではないかと思います。 これは、基本的には現在位置を正確に掴めていない為に起こりますが、 まあ、体調不良や、体力低下や、早く下山したいとか、気持ちに余裕がなくなってきたときや、 考え事をしていたとか、話をしていたとか、集中力が切れてきたとかの場合にも起こります。
これを防ぐには、現在位置把握を集中力を切らさないで行うことなんですが、これがなかなか難しい。
以下は勘違いの例をまとめてみました。思い当たる事はありますか。
- 【勘違いの例】なにかのきっかけがあって、間違った認識を持つこと(はてなキーワード)
- 行動開始直後
- ・登山開始後、休憩後(バス停・山頂・休憩所)から進むべき方向を勘違いする。
- ルート上の変化点
- ・標識の指す方向、意味を勘違いする。
- ・道・沢・尾根の分岐で進むべき方向を勘違いする。
- ・道・沢・尾根の曲がりを(直進と)勘違いする。
- 行動中
- ・景色・時間・距離から不安になり迷ったと勘違いする
- ・もう分岐・ピーク・鞍部・小屋を過ぎたと勘違いする。
- ・別の尾根・沢・道を進んでいると勘違いする。
- ・既にここまで来ていると勘違いする。
- ・こちらが近道だと勘違いする。
- 景色を見て
- ・遠くに見える山・尾根・ピーク・小屋・鉄塔がxxと勘違いする。
- ・あの方向が目的地と勘違いする。
これを防ぐには、集中力を切らさずに常に現在位置の確認を行うことです。
- A無意識の行動。
無意識の行動から迷った場合は、なぜ迷ったのか、どこで迷ったのかが、 後で考えても、さっぱり分からない点が他の迷いと異なる点です。したがって、おかしいと気が付いた時点では、 どこにいるのかさっぱり分からなくなりパニックに陥りやすいので注意すべきです。
これは、必要な情報のうち、ひとつでも抜けていると、抜けている情報に関して無意識に行動を起こしてしまう為に起こります。 例えば、頂上を目指し、沢を上がり稜線に出て、そのT字路を左側は緩やかに下り、右側は登っているとします。 正規ルートは左とします。
予め、地図でルートを確認していないと、無意識に右側に行ってします。 これは、頂上を目指しているので、無意識に登る道が進みべき道と潜在意識に刷り込まれているからです。
これを防ぐには、「意識の行動」に変える必要があります。それには頭に「意識付け」を行います。 すなわち、前日や山行を開始するまでに山行ルートを頭に叩き込んでおき、間違い易い注意箇所(特に分岐ではどちらに行くか)をチェックしておくことです。そうすることにより、この「無意識の行動」が「意識の行動」に変わります。
- B現在位置を別な位置にワープ(移動)する。
これは、迷いはじめの切っ掛けでもあるし、迷っている時は更にドツボにハマる迷いの典型的な例です。
◆迷いのはじめの場合は、自分が確認し、ルート通りに進んで来たにも関わらず、 遠くの景色を勘違いしたことが切っ掛けで、自分は違った場所にいると思い込み、だとすると現在位置はここだと 思い込み、現在位置を別な場所に移動してしまう。そして今まで確認してきたことをすべてクリアしてしまう。
一旦、思い込んでしまうと深みにハマリ、さらにミスを繰り返し、とんでもない事になる例です。
これを防ぐには、集中力を切らさずに常に現在位置の確認を行うことです。
◆迷っている時の場合は、自分は間違ってないと思うばかりに、目の前にある情報と同じ場所を 地図上で探し、そこにいるんだと思い込み、その場所から、明らかにここだと思う地点を探し始める。
あくまでも自分は間違っていないと思うと、迷いが迷いを誘い、体力が無くなるまで探しまわることになる例です。 迷った方が動き回るのは、このような方かと思われます。
これを防ぐには、自分が間違っているんだという意識に切り替えることです。こうするには多分頭の中の改造が必要になるかと思います。 管理人もオリエンテーリングを始めた頃は、いつもこうでしたので、何回も痛い目にあって、「自分は間違っている」という意識に変えることが出来ました。
【読図能力=初心者】
初心者の方は、基本的に常に地図を見て歩いていないので、迷って当たり前。 従って、良く整備された登山道を歩きましょう。それでも、迷うことがあるので、以下を参考にしましょう。
- 初心者の方は、例えば以下のような迷いの原因が考えられます。
- @道標を確認しない。
- A他の登山者について行く。
- B地図に記載のない道に入ってしまう。
- 登山道まで藪が覆っている部分。
- 登山道の幅が狭くなったり、一部不明瞭になった部分。
- 台風等の影響で斜面が崩れて登山道が一部土砂で覆いかぶされている部分。
「今どこでしょうか?(初心者1)」の問題を解いてみましょう。
「今どこでしょうか?(初心者1)」の問題を解いてみましょう。
登山道より明らかに幅が小さな道や、不明瞭な獣道に入ることはないかと思いますが 登山道が以下のように不明瞭な場合には、
その間に、獣道や作業道やテープでのマークなどがあると、 そちらの方向に行ってしまうことが迷いの原因になります。 また、登山道と変わらない幅の道が地図に記載されていないとか、新たに出来たとか する場合も、地図にない道に行ってしまうことが迷いの原因になります。
初心者の場合にこれを防ぐには、なにしろ地図を常に見ていない方がほとんどなので、 一応地図で先読みしておくことでおかしいと思えるか、ただ思ったとしてもその地点を 地図で把握するのは困難と思われるので、まあ、事前にネットや登山情報誌等で情報収集する しかないのかな。あとは、勘しかないが、まずはその場所を覚えて置き、進んだ先がおかしいと 思えたら引き返し、違う方向に進む。これしかないかと。
- 迷わないようにするにはどうすれば良いかは、次の問題および解答を参照して下さい。
- 今どこでしょうか?(初心者1):@、A
【読図能力=初級】
初級の方は、基本、道を進むだけなので、地形図に記載のない道や不明瞭な道の場面をどう判断するかです。 この辺の答えは、以下を参照してください。
- 初級の方は、例えば以下のような迷いの原因が考えられます。
- @道の分岐を見過ごす。
- Aルート上で、既に目的の地点まで来たと思い込む。
- B地図に記載のない道(獣道、作業道、テープ)に入りこむ。
- 迷わないようにするにはどうすれば良いかは、次の問題および解答を参照して下さい。
- 今どこでしょうか?(初級編1):@、A、B
【読図能力=中級】
中級の方は、いろいろな技術が不足していると、いろいろ迷うことがあるかと思います。 ただし、「自分は間違ったのだ」と思う気持ちに達すれば、大きく迷うことはないかと思います。 ミスをすることで、それを分析して行けば、段々ミスをおかさなくなります。
- 中級の方は、例えば以下のような迷いの原因が考えられます。
- @コンパスの磁針の南北を間違える。
- A地形の特徴物の形状・大きさを理解していない。
- B方向確認の情報が抜けている。
- 迷わないようにするにはどうすれば良いかは、次の問題および解答を参照して下さい。
- 今どこでしょうか?(中級編1):@、A、B
- さらに中級以上の方は、例えば以下のような迷いの原因が考えられます。
- C技術不足。
- A)大きな特徴物を目指す。
- B)変換点を見付ける。
- A)大きな特徴物を目指す。
- B)変換点を見付ける。
- エーミングオフ
- D地形図と現地の違いに対応できない。
これは、読図技術およびルート選択技術が不足している為に、 迷わないチェックポイントを設定出来ずに、迷ってしまう場合です。 すなわち、自ら迷う原因を作り出してしまっています。 要するに、迷わないルート選択が出来ない為、わざわざ迷いを誘う難しいルート選択を してしまう。
上図の初めは斜面、途中から尾根が現れるような場合に、赤地点から緑地点の尾根を目指す時は、 むやみに斜面を下っていては、下る角度がずれるとオレンジ地点や青地点の間違った尾根に入り込むリスクは高まります。
ではどうすればよいかは、迷わずに確実に目標に到達するには どうすれば良いかのルートを考え、そのルートが決定してから 行動に移しましょう。なんとかなるべーーー、ではなんともなりません。
では、そのルートをどのように考えるかですが、 単純に考えましょう。複雑すぎるルートだと、目標に到達する前に ルート上で迷ってしまいます。
単純なルートとは、基本的に以下を使って考えることです。
この他に直進が入る場合には、エイミングオフという技術が必要になります。
上図の赤地点から青地点に向かう場合に、 広いなだらかな部分を進み片側に急な斜面があるような場合は、ガスが出て視界が悪くなるような状況では、 なだらかな部分を進むより、まずは片側にある斜面に向い、そこから斜面に沿って進んだ方が確実に現在位置を把握できます。
また、上図の広い大きな尾根上の斜面を赤地点から青地点まで下る場合も、むやみに直進などする(緑線)と迷うリスクは高まります。 この場合は、斜面の片側に大きな沢がある場合には、その沢を目に入れながら下れば(赤線)、 現在位置を確認しながら進めます。
これが重要なポイントですが、
A)で進んだ場合に、ではどこで目的の方向にルートを変えれば良いかですが
基本は出来るだけ目標に近くなるまでA)を進む。
さらにその地点から、目標まで他のA)(斜面が急になる部分とか)があるなら問題ないですが
無い場合は、直進、もしくはトラバースするしかないです。
この開始点は、その現地の状況によります。
すなわち、地形の曲がり、沢、尾根、崖、斜面の変化点(急・なだらか)を
見付けることです。
上記例では、赤地点から左側が急な斜面に沿って進み、緑地点で斜面の方向が北側に変わり、 そこから少し進むと左側に沢(緑線)が見えた黒地点で、コンパスを青地点に向かって合わせて直進すればよい。
上記例では、赤地点から右側の沢の縁に沿って進み、黒地点で斜面の方向が西側に変わり、 そこから斜面が急になり、なだらかになったオレンジ地点で、左前方に青線の沢を確認後、 赤線の方向にコンパスを合わせて、緩く下る感じでトラバースし、 なだらかな尾根に出て、その尾根の急になる先端の黄地点で、 再びコンパスを赤線方向に合わせ、尾根線を青地点目指して直進すればよい。
上記例のように、まずはA)、B)を考慮して、地図を良く見て単純なルートを考えましょう。
最後に、どうしても直進・トラバースをしないと行けない場合には、 エイミングオフを使いましょう。
すなわち、ある地点から目標までを直進・トラバースする場合。 その間に大きな特徴物があれば、それを繋いで進む。 なければ、目標の左右・上下どちらかに必ず行きつくように ルートを考える。 これは、現地の状況により、なにをチェックポイントにするかが 決まりますので、ここで一概にこうするとは言えません。
前記した上図のはじめ斜面で、その途中から尾根が出てくるところでは、 赤地点から直接緑地点の尾根を目指すのではなく、少しずらして(赤線)沢方向に直進し、 沢(青線)が見えたら、尾根側に進めばいいでしょう。
上図の赤地点から緑地点まで下る例では、 はじめ下る尾根(赤線)の途中の右側斜面の少し下ったところから別方向に尾根(緑線)が 始まる場合には、別方向に尾根が始まる手前で、はじめ下る尾根上に B)の変換点(青地点から赤線の尾根の方向が青線のように変わっています)を見つけ(青点)、 そこから(緑線方向に)直進すればよい。 この場合は、直接直進するのではなく、B)の変換点から直進した方が 確実です。
上図のようなケースでは、A地点からC地点まで進む場合、 最短距離でB地点を目指して直進すると、右側にズレれば良いが、左側にズレる(赤線)と 現在位置を見失うことになります。
では、どすれば良いかは、確実にA地点から道まで出るように直進(青線)すればいいわけです。
このエイミングオフは、地形の状況により考えられる パターンは、いくらでもあるので、よく考えましょう。
これは、国土地理院の25000分の1地形図が現地と違っている場合に、 違っていることに気付かない場合と、違っていることに対応できない場合があります。
違っていることに気付かない場合は、
地形図を信じているため、現地が地形図と異なることから、現在位置が分からなくなり
彷徨ってしまう。こうなると、ちょっとパニック状態に陥りやすい。
違っていることに対応できない場合は、
地形図がなんとなく違っているなと感じるが、現地で地形図の修正が
出来ずに、悩んでしまう。こうなると、はっきりと現在位置が把握できなくなるため、
迷ったというより、元に戻るしかなくなる。
ではどうすれば良いかですが、
等高線を地図に描く技術を磨くしかありません。
すなわち、目の前にある地形を頭の中で地図に書いてみる。
急、なだらか、細い、広い、浅い、深いという表現を等高線ではどういうふうに表現しますか
を、机上で勉強してみましょう。これに慣れるには、経験しかありません。
オリエンテーリングでは、競技に使用する地図を国土地理院の地形図を元に 作成します。これは現地に入り、地形図と異なる、もしくは表現されていない沢、尾根、 扇地、亀裂、溝、崖、穴、凹地、こぶ、などを、地形図上の等高線でしらみつぶしに修正して行きます。 これを地図調査といいます。この地図調査を行えば現地の地形を頭の中で表現することが 簡単に出来るようになります。管理人も昔は地図調査をしていました。
まずは、地形図に表現されている大きな地形を見て、それが現地では、どのように 形成されているかを見ます。この段階で、地図の正確性がある程度分かります。 次に、それより小さな地形が地形図に表現されているかを判断します。 表現されていない場合に、地形図を頭の中で修正してみましょう。
その後は、頭の中で修正しながら進みます。
【読図能力=上級】
上級の方は、大きな迷いに至ることは無いかと思います。 上級になれば、現在位置確認を常に行っているかと思うので、ミスしても、直ぐにミスに気付いて復帰出来るからです。 ということで、上級の場合は、限定的な迷いのパターンになるでしょう。あと、一番気を付けなければならないのが 「思い込み」です。上級になると色々経験を積んでいるので、つい確認を怠り、過去の記憶の思い込みで 行動してしまうと、大きなミスになることもあります。
- 上級の方は、例えば以下のような迷いの原因が考えられます。
- @尾根の分岐で下る方向を間違える。
- Aトラーバースで下方にズレる。
- B直進で失敗。
- C思い込み。
- @尾根の分岐で下る方向を間違える。
- Aトラーバースで下方にズレる。
- B直進で失敗。
- C思い込み。
- 「思い込み」とは、
- 上級の場合の思い込みによる迷いパターン
- @チェック箇所を間違い、間違った先がチェック箇所と思い込む。
- A過去に通過した場所で過去の思い込みだけで行動する。
- B複数チェックする箇所ですべてチェックしたと思い込む。
- Cチェック箇所を通過したと思い込む。
- Dルート選択を怠り、経験上この辺だろうと思い込み。
尾根の分岐で下る方向を間違えるミスは、尾根の先端を踏まずに、尾根の端を進み、結果方向を勘違い して、間違えるケースが多いかと思います。
すなわち、尾根の分岐では、尾根の先端部分(A地点)まで進み、そこから コンパスで方向を確かめるのが基本ですが、迷う場合の典型例は、尾根の先端部分が高くて、体力使うので 尾根の端を進み、進んだ尾根の先端部分(B地点)でコンパスで方向を合わせる。
このとき、現在いる尾根の端の先端部分ではなく、 本来登るはずだった尾根の先端部分と勘違いしてコンパスを合わせてしまい、結果別の尾根に乗ってしまう。
では、どうすれば良いかですが、基本的に上図のような場合は、 ピークの右側でなく左側の端を進めば問題ない。しかし、左側もピークもすすめない場合は、 勘違いしない様に意識付け(尾根の右端を進んでいるという)が必要です。
その意味で尾根の端のさらに右側の沢を意識して進み、ピーク側の斜面が無くなるB地点に到達した という意識を持てば、B地点でのコンパス操作では、B地点である意識付けがあるため、A地点と勘違いすることはなくなるでしょう。
トラバースで下方にズレるミスは、トラバースするには意識して高度を保つ必要がある(青線)が、 どうしても人は楽な方に足が向いてしまう為、下方にズレてしまい、 例えば、下方にある別の尾根に(赤線)乗ってしまい、結果迷ってしまう。
これは、トラバースの技術力を磨くしかない。 すなわち、目の高さ(顎は引いたり上げたりしない)に、進むべき方向にある目標を定め、 そこに到達し、それを繰り返す。あとは、目標地点では、上側に意識してズレるという エーミングオフを使う手もあります。
上図の赤地点から青地点の沢まで直進する例では、
青地点を目指して直進したとしても、大きな沢を越えて、その沢の斜面に到達したときに
青地点の沢にぴったり合うとは限りません。
赤線や、青線のようにどちらかにズレる確立が高まります。
この場合、右に行けばいいのか、左に行けばいいのかが分からなくなります。
その為に、上図のように予め、青線や緑線のように、どちらかに方向をズラして直進し、
大きな沢を越えて斜面に到達した時には、確実に青地点の沢より、右か左のどちらかに
到達すれば、そこから青地点を目指すことが出来ます。
青線ルートでは、黄色の沢が目に入れば、青地点を目指すのは簡単でしょう。しかし、緑線ルートに
比べ登りが多くなります。
緑線ルートでは、斜面に到達してから、斜面には赤線で示した他の沢があります。
したがって、この沢が青の沢なのか判断に迷うリスクがあります。
そのため、オレンジ線のように、一旦斜面の上まで登り、斜面に沿って青地点の沢を
目指した方が迷わずに行けます。
これは特に過去の経験が多い上級の方が注意する迷いのパターンです。
ある考え方に執着し、合理的な推定の域を超えて、固く真実だと信じること。(Wikipedia)
とあるように、問題は、合理的な判断が出来ない場面で、 すなわち、ある区間の地形読みを怠っていた時などに、 自分は間違っていないと執着し、その場所の確認を行わずに 「ここは、こうだ」と信じてしまうと、この迷いのパターンに陥る。
思い込みと勘違いの違いは、
勘違いは、一応不安はあるので「おかしいな」と気付くことが可能なので、深みにハマりづらい。
思い込みは、確信しているので、「おかしいな」と思わないので深みにハマる。
特に上級の場合は、思い込んでも、迷う箇所が沢とか尾根の形状が地図と同じ地形なので、 その時点では間違いに気付かないので「おかしいな」とは思わない。
例えば、ある分岐点を間違って違った沢を下り、下った先の尾根、沢の形状が 本来のチェックポイントと同じ形状だった時に、 間違いに気付かずに、その地点の方向確認もせずに 通過すべき尾根を登ってしまった。
例えば、過去に通過したことがあるルート上で 天候等の影響で過去とは違う条件にも関わらず 過去のイメージだけで、ここは左に曲がるはずと思い込み 間違った方向に進んでしまう。
例えば、二俣に流れ込む川で、手前の川を渡り、渡った先を、 次の川も渡ったと思い込み180度逆に進む。
例えば、チェックすべきピークの手前にも関わらず、 ちょっと気を抜いて親指読みを怠った結果(一瞬の空白区間)、 もうピークを過ぎたと思い込み、その先の違った尾根を下る。
過去に通過したことのある特徴物が無い尾根を距離を意識せずに進み、 経験上まだだろうと思い込み、下る地点を行き過ぎてから斜面を下る。
一応管理人の経験から上記を上げましたが、まだまだ沢山のパターンがあるかと。
では、どうするかですが、上級の場合は、ルート選択をした上で なにしろ集中して親指読みを行うしかないかと思います。