読図テスト 今どこにいるんでしょうか?(中級編1)

最終更新日:2011/11/13

【はじめに】

今回の問題も、前回の「今どこでしょうか?(初級編2)」同様大分捻ってあります。 今回も地図が読める方対象で、その内の上級、中級、初級の、今回は中級の問題です。 と言っても、エリアが限られているので、そんなに難しくはないかとは思いますが。。。

ただし、机上で考えるのと、実際に迷った時に考えるのとでは、 精神的な状態がかなり違うので、全く違った見方をする可能性もあります。

まずは、机上で冷静な状況で考えてみて、 実際に迷った時に、この経験を活かしてもらえればいいかもです。

なお、この問題は、フィクションです。

【問題図】

図1
図2

【問題】

 山男さんは、40代になり、お腹も出て来たこともあり、ダイエットがてら登山を始めて10年が経ちます。 年に数回の登山を楽しんでいます。最近は、単独で行くこともあり山を登る体力には自信があります。

1カ月前に読図講習会に参加したこともあり、今日は山行の途中で、ちょっと登山道ではない ところを歩いてみようと思い、山行計画を立てました。

とは言っても、登山道からあまり離れないような簡単なコースを考えました。 それが、図1のルートです。

A地点(図2)から藤沢森山に登り、下山は、山道の左側に沿ってなだらかな尾根を下り、 最後、沢を渡って林道に出るコースです。

山男さんは、地図は左手に持って、コンパスは、いつでも使えるようにと 首からぶら下げるようにして、胸のポケットにしまってあります。

朝起きると快晴でとても気持ちいい登山日和です。 自宅を出て、登山口に着いたのが8時でした。そのまま近くの山を楽しんだ後に、 お昼前に進んできた山道で、一番高い地点のA地点にたどり着きました。

A地点では、右側に藤沢森山が見えています。左側は畑になっています。

山男さんは、地図とコンパスで確認して、確かに藤沢森山だと確信し、 山道から山頂を目指しました。

森の中を登り、しばらくして山頂にたどり着きました。 山頂は、見晴らしはないですが、平らで気持ちのいいところです。

丁度、お昼を過ぎたとこなので、ここでランチにします。 ランチを食べ終えて、横になり、午前中に歩いたところを地図で確かめます。

その内にうとうとと寝てしまいました。

気が付くと、雲が出て来たのでしょうか日差しが無くなっていました。

これは行けないと、時間を見ると14:00になっていました。 「2時間近くも寝てしまったか」と、急いでザックに荷物を詰めて 考えていたルートを下山することに。

まずは、山頂の端まで移動し、 下山する方向を地図とコンパスで急いで確認し、出発です。

ここは尾根っぽいところを下って行きます。

結構下ってきたところで、目の前に沢が出てきました。

山男さんは、地図を見て、

「沢はルート上に無いけど、もしかしてB地点(図2)まで下ってきてしまったか」 と思い、
「それなら、この沢を越えれば緩やかな尾根に出るはず、その尾根を下ればいいやと」

沢を越えると、山男さんの予想通り、緩やかな尾根に出ました。

「やったー、地図を読めたぞ!!」

と嬉しく思い、緩やかな尾根を下って行きます。

しばらく下ってくると、ガスが出てきました。 ここからは、小まめにコンパスで尾根の方向を確認しながら進むことにします。

緩やかな尾根の下っている方向をコンパスで確認すると、確かに南西の方向を指して地図と合っています。

山男さんは、時間的な経過から、

「大体、C 地点(図2)辺りにいるはず」と思いました。
「ということは、もう少し行くと尾根も傾斜がきつくなるはず、その前で左の沢の方向に下ればいい」

ということで、進んで行くと、確かに尾根の傾斜がきつくなるところに出ました。

「よし、ここを左側に下ろう。」

山男さんは、下る前に尾根と垂直の方向にコンパスを合わせ、斜面を沢の方向に下って行きました。 沢のところまでくると、今度は、林道の方角にコンパスを合わせます。

「ここからは、コンパスを合わせて直進するぞ」

山男さんは、ちょくちょくコンパスを見ながら森の中を直進して行きました。

ところが、だんだん急になってきました。
目の前には急な沢が。。。

ここで地図を確認します。

林道までの間には、急な沢などありません。

「あれ、おかしいな。」
「自分がいるルートの周りを見て、ひょっとしてD 地点(図2)の沢にいるのかな」

と思い、

「それなら、これを登れば林道だね」

ということで、沢を登ろうとしましたが滑って危ないので 左手の尾根に上がりました。

しかし、80mぐらい登りましたが、まだまだ尾根は上に続いています。 とても林道など出てくる気配はありません。

山男さんは、尾根の下る方向をコンパスで確認しました。
「北西から北北西という感じなので、D地点と同じだよな?」
「ありえねー。俺、今どこにいるんだー。」

ここで山男さん急に不安になり

「ひょっとして、遭難???」

しかし、山男さんは、ここで冷静になり、今どこにいるかを考えました。 考えているうちに、自分の行動を思い返してみると

「そうか、そういうことだったのか」
「分かったぞ、ここだ。確かにここだ。」

では、山男さんは、今どこにいるでしょうか?

【解答】

解答はここを見てください。

戻る