はじめに
森の中を進む場合には、コンパスはあくまでも補助的な道具です。基本は地形読みです。 ここでは森の中で方向を確認する場合に、正確な角度を測定する必要性は殆ど無いということを説明しています。
A4サイズに印刷した地図であれば磁北線を書かなくても問題ない
販売している国土地理院25000分の1地形図を持参する場合は、 地図の面積が広いので、いろいろ折りたたんで使用する場合を想定すれば、 磁北線を書いて置かないと、どちらが北なのか判断が付かない場面もあることからコンパスで正置が出来ないことになります。
しかし、A4サイズに印刷して持参する地図であれば 地図に磁北線が書いていなくとも、山の中を進む場合に特に問題となるようなことはありません。
なぜなら磁北線は、西に約7度ずれています。 この7度という角度がどのくらいかを覚えておいて、 A4サイズであれば、地図の上側が分かるように折り曲げれば コンパスを地図に置いて赤色の磁針を地図の上端から左に7度ズラして合わせれば、特に問題なく使えるはずです。
管理人の場合は、最近は磁北線は印刷していません。
角度±10度ぐらいのズレなど、現地では殆ど影響なし
山の中を進む場合に、コンパスの角度で神経質になる必要は全くありません。 コンパスに目盛が付いているからといって、その目盛の数値を覚えておき、 その数値を維持しながら直進をするような必要は、全くありません。
実際上、0度〜90度の範囲で、20度ぐらいの間隔で角度が分かれば 問題となることはないかと思います。 すなわち、±10度ぐらいの角度のズレは誤差の範囲内です。
このくらいの誤差は、地図に記載の地形さえも現地とかなりズレているし、 進むべき方向に10度間隔で尾根が放射しているようなところは、まずありえないでしょう。
実際、進むべき方向に放射していても1個〜3個ぐらいです。 従って、目の前(180度)の範囲内で、たかだか10度程度のズレは、殆ど誤差の範囲内です。
山の中では早め早めの確認
角度のズレより、早め早めの方向確認の方が非常に重要です。 例えば、方向を確認せずに尾根を下り、途中で違う尾根に乗っていることに 気付いても、これを登り返すのは、気が重くなります。
そうならない為には、地形の変化点では方向を小まめに確認しましょう。