【はじめに】
今回の問題は、地図を読める方なら直ぐ分かる問題ですが、まだ読図が不十分な初心者の方はどうでしたでしょうか?
ただし、机上で解く場合は、なんのことはないのですが、 これが実際に、そのような状況に陥ってしまった場合は、 多分、パニックになる方もいるのではないかと。
ということで、今回の問題は、なぜ迷うのかという点に絞って考えたものです。
それでは、問題の解答と解説を。
【問題1】
- 解説図
- 問題1解説図
- 解答
- 解答は、緑丸地点です。
- 解説:
以下の文が地図上で大事な要素を表しています。
- @今日は、ガスって30m先は何も見えません。
- →遠くの山並みが見えない状況だと道に迷い易くなります。
- Aパッと開けたら目の前に新大日茶屋が。
- B周りは木が生い茂り深い山に来た感じです。
- →地図を良く見れば、表尾根方向は、草地のマークです。
- C気持ちよく下り、平らな尾根に出ました。
- Dさらに鞍部を過ぎて少し登ると、右側に下る道が
- →標識を確認すればいいのですが。
- E少し下ってまた登りになりピークにでました。
@のような状況で迷うケースは多いかと思います。 で、実際、道迷いの状況になると、その人の性格で大変なことになります。
- 危ない人:「自分は間違ってない」と自信家の方
- このような人は、自分は正しいので自分が青地点にいると思い込んでいます。 途中、下ってきたし、戸沢への道も見たし、ピークを越えてきたし
→多分、地図がおかしいのではないか。。。。
→コンパスを見てみると、尾根道は北東を指しています。
地図上では南東でないといけないが、 これも地図がおかしいのではと思い込みます。
その結果、更にドンドン進んで行きます。→この後、疲れてどうなるか?
自信家の方は、この時点でパニックになるかと。
何で行者岳にいるはずが、鎖場がないんだ。
この地図おかしいのでは。。。。。。と
管理人もOLを始めた当初は、上記のような感じでした。^^);;
ということで、問題1は、実際にそのような状況に陥ると遭難の危険がはらんでいます。
ここは、冷静に新大日から地図を見れば、東側に下っている登山道があるので、 そこに迷い込んだかと思えば、すぐ解答が分かると思います。
なにしろ、まず立ち止まり、冷静になって、コンパスで方向を確認し、
確実な地点と、そこからの状況とそこからの時間を確認し、
自分は、間違っていると思い(これが大事!!)、
それから地図で、じゃどこにいるのかと考えることです。
【問題2】
- 解説図
- 問題2解説図
- 解答
- 解答は、緑丸地点です。
- 解説:
以下の文が地図上で大事な要素を表しています。
- @高畑山から下ってくる道の分岐に着いた。
- Aここから平らな尾根道になり、標識が出てきました。
- B再び斜面の左側に出来た巻き道を進んで行きます。
- →今回は、これがミソ。ここを頭に入れれば簡単に現在位置が分かるはずです。
- C標識がありました。道は右側に下って行く道と、真っ直ぐ進む道です。
- D平らな尾根上に鉄塔がありました。その先は、下っています。尾根はここで終わり。@今日は、ガスって30m先は何も見えません。
地図上には、Cの分岐の記載はありません、しかし、AとBから 進んでいる道が特定できます。
Dでは、平らな尾根に鉄塔。 でも、そこで尾根が終わりという状況から緑地点が現在位置になります。
この問題は、標識をちゃんと確認し、地図をちゃんと見ていれば防げたミスです。 ただし仮に間違っても、この場合は、分かる地点まで(A)まで戻ればいいのです。
【問題3】
- 解説図
- 問題3解説図
- 解答
- 解答は、緑丸地点です。
- 解説:
以下の文が地図上で大事な要素を表しています。
- @後沢乗越に着きました。
- A集団の方が行った方向に進みます。
- →他の登山者が行く方向が自分が進むべき方向とは限らない。
- B初めは、痩せた尾根でしたが、
- C直ぐ綺麗な尾根道になりました。
- D道は少し登って、ピークを過ぎて、再び下り、
- E鞍部を過ぎると急な登りになりました。
- Fなんとか上りきり広い平らなところに出てきました。
この問題は、他の登山者が進むべき道が、自分の進むべき道とは限らない というところがミソです。 まず、登山を開始する前に、自分が行くべき道を予め調べて どのような状況かを頭に入れておきましょう。
また、休憩した時は、これから自分が進むべき方向を確認し 現地はどのような状況になっているかを地図上で把握しておきましょう。
ということで、後沢乗越えから青丸地点までは、直ぐ急な登りになります。 なので、B、C.Dという状況は現れません。
ここで気づかないと大変なことになります。
ということで、迷う原因は、現在位置を確認しないまま 過信と自信で進んでしまうことが多いので、注意です。